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本社 P-5Studio
「ファンの方によって城端駅に設置された
True Tears』雑記帳」
2010年挨拶

201011月で弊社は設立10年を迎えます。在籍スタッフは富山本社と東京のスタジオを合わせて70名を越えました。2010年までの目標にしてきたアニメーターの育成や、世界に向けたP.A.WORKS作品の発信も、ようやくスタートラインが見えてきたように思います。

 ずっとチームプレイという意識を持って制作に取り組んできました。その先にあるのは、オーケストラのようなクリエーター集団です。一人ひとりの高い技術を持った制作スタッフが、任されたパートで力を発揮して、それが監督のディレクション、作家性によって総合芸術にまで高められるような集団です。今日そんなチームを語ることは夢物語のようですが、それでも希望を言葉にすることから始めました。ルーティンワークに追われながらも、日々技術と知識の小さな探求を積み重ねていけば、これから更に10年かかっても目標に近づけると思います。将来そんな組織、制作環境を作ることが、僕の経営者としての使命だと考えるようになりました。

 また、ここ数年でアニメーション業界を取り巻くビジネス環境も大きく変化し、制作会社も意識改革を求められています。『true tears』と『CANAAN』の制作経験から考えるようになったのですが、視聴者、作品ファンの方々の‘作品の楽しみ方’が変わってきているように思います。アニメーション作品は、個人が楽しむ映像ソフトとしての役割を越えて、「共通体験の場」になってきました。そこにコミットすることで、精神的充足を得られるような場所です。それは実在のロケ地散策だったり、イベント参加、インターネット上に構築されたバーチャルコミュニティー。「共通体験の場」を提供する作品は、巨大娯楽施設の中核を成す‘テーマ’の役割を担っているようです。

これからの制作会社は作品の制作を中心とした、長く愛される‘テーマパーク’の提供を意識する方向に向かうのかもしれませんね。それがどんな試みになるのか。今後P.A.WORKSが挑戦すべき課題だと考えています。