会社説明Q&A ・・・・・応募者の質問から

緑色の質問は追加された会社説明会での質問内容です。

○雇用形態
Q 採用時の雇用形態は?
A 嘱託。出来高制です。動画単価は作品によって違います。P.A.WORKSが
外注として受けた動画は、基本的にそのままの単価で支払われます。
テレビシリーズの動画単価は1枚220円〜240円くらいでしょう。
○各種手当
Q 手当てにはどんなものがありますか?
A 研修費・・・2ヶ月間、月40,000円支給します。研修期間中に本番の動画を
       を作業した場合には、出来高でプラスされます。
給 食・・・1年間昼食を支給します。
寮  ・・・・ワンルーム・KBT付き。
       月額15,000+共益費・光熱費でサポートします。傷害共済保険
○アニメーターの仕事ってどんなもの
Q 動画の仕事は中割をする人とクリンナップをする人に分かれているのですか?
A 日本では別れていません。中割からクリンナップまで一人で仕上げます。ディズニー
  では中割り係りとクリンナップマンがいたようです。
   
Q アニメーター人生で一番の失敗談は?
A1 失敗は毎日です。締切りを守れなかったときです。
A2 今のが模範解答です(笑)。僕はアニメーターでは無いのですが、「あの時もう少し
  ああしておけば」と後悔するのは間違っていると思います。「あの時の実力ではあれば
  精一杯だったんだ」とはっきり言える、精一杯の仕事をしてほしい。その悔しさをバネ
  に次にまた頑張ってほしいと思います。でも、これは制作の場合。アニメーターは
  どうしてもスケジュールがあり、妥協を強いられることの毎日なので、どんな上手い
  人でも未練は残るんでしょうね。
   
Q アニメーターの仕事を知る上で参考になる書籍名を教えてください。
A 昔と違い今は書籍もたくさん出版されています。大塚康生さんの「作画汗まみれ」は
  商業アニメーション50年の歴史とアニメーターの仕事が読み物としても面白く語られ
  ています。「大塚康生インタビュー」は現役アニメーターにも大変参考になる内容です。
  いずれも‘技術の手引き書’というものではありません。技術書の定番は湖川友謙さん
  の「アニメーション作画法」があります。アニメ6人の会の「アニメーションの本」。
  海外のものでリチャードウィリアムズの「アニメーターズ・サバイバルキット」やディズ
  ニーのフランクトーマス、オーリー・ジョンストンの「生命を吹き込む魔法」があります。
  ただ、日本のアニメーションはテレビシリーズ30分もので3,000〜5,000枚に対し、ディズ
  ニーの劇場アニメーションの動画枚数を30分に換算すると十万枚以上になります。
  動かし方は別物のような気がします。でも、作品作りのアプローチの仕方は経験者が
  読んでも非常に刺激的なものでした。絶版になっていましたが、この7月に復刻版が
  出るかもしれません。10,000円くらいだったかな。
   
Q 動画1枚に何分かけられるのですか?
A カットによって全く違います。一人前のアニメーターが平均的なテレビシリーズの
  動画をやる場合は1枚20分前後だと思います。それで月500枚ですね。
   
Q アニメーターになるためには何を勉強、観察していればいいのか?
A 色んなもの、動きに興味を持って観察、記憶しておくことです。例えば「牛と山羊と
  羊の角の付き方の違いが描ける?」って言ったら描けるようにね。何かを描くときに
  資料を要求するアニメーターが多いですが、資料を探すのも楽しみだと思います。
   
Q では具体的に最近何を調べたり観察していますか?
A1 服の素材と皺の付き方の違いを観察しています。
A2 僕はアニメーターでは無いんですが、効果的なアニメーターの育成方法を常に考えて
  います。「これをしなさい、あれをしなさい」ではなく、とにかく絵で表現することに
  自覚的になるよう好奇心を刺激することだと思います。アニメーターに必要な技術
  習得をカリキュラム化するために、どんな好奇心の刺激の仕方があるのか、その方法
  をいつも考えています。他業種の手法でも応用できそうなものは貪欲に取り入れる
  つもりです。例えば演劇のワークショップの手法の本を最近何冊か読んでいます。
   
Q アニメーターは体力勝負とききますが、どれくらい働けばいいのですか?
A その「体力勝負」の意味は現役寿命のことだと思います。現役で少しでも長く続け
  られるために、基礎体力(身体能力ではありません)と自己管理能力を20代でしっ
  かりつけておくべきだと思います。その習慣がつくような取り組みはしています。
  日本のアニメーターの現役寿命が短いのは、求められる絵柄が海外に比べて早い
  スパンで変っていくこともあると思います。年齢とともに絵柄に対する拒絶反応が
  出るのかもしれません。高い技術を持った職人アニメーターが絵柄で淘汰されてし
  まうのではなく、長く仕事ができるような作品へのアプローチも必要だと思います。
   
Q どんな動きが原画にするときに描きにくかったですか?
A 日常の何気ない仕草です。
   
Q アニメーターになって良かった点と苦労した点は?
A1 良かった点は、アニメーターなら誰しも絵を描くことが大好きだと思います。それを
  職業にできたということじゃないかな。
A2 良かったと思うときは、描いた原画の完成映像を見たときに、自分のプランどおりに
  気持ち良いタイミングで動いていたとき。それが誰にも気付かれないようなことでも
  「ヨッシャ!」と思うことがある。苦労するのは、なかなかそこに行き着けない画力
  だったり。
   
Q 難しい原画を描くときには他の作品の原画を参考にしますか?
A1 見ます。すごく参考にします。上手い人の真似、模写から入るのも上達方法の一つ
  だと思っています。自分はエフェクト等は特に参考にします。
A2 動画をやりながら月に1つ出題される課題も、他作品を参考に「まずこのカットを
  そのままのタイミングで原画に起こしてみなさい」と言ってみます。上手い人の
  原画を映像で何度もリピートして見て、その動きを原画にすることを試みます。
  これは、小学生がわからないものがあったら百科事典を調べる習慣を身につけるよう
  なものだと考えています。テレビシリーズなど、その日のうちにどう描けばいいか
  見当もつかないカットを原画にしなければならないこともあります。そんなときに、
  何を参考にしてどう応用すればいいかを訓練しておくことは良い体験だと考えています。
  もちろん実物を観察して記号化することも大切です。現在流通している技術は、そう
  やって先輩が記号化してきたものの発展形ですから、それをベースに自らが観察した
  エッセンスを加える挑戦が必要です。
   
Q 動画のこだわりはスピード意外に何がありますか?
A 丁寧、スムーズな動き、美しい線、仕上げに配慮した上り、スキャンしたときに綺麗
  に取り込める線、ですね。
   
Q アニメーションの仕事の流れを教えてください。
A 制作工程表へジャンプ
   
Q 動画と原画の仕事の仕事の違いは?
A 原画は自然物の動きや、キャラクターの芝居のポイントとなる絵を描く仕事です。
原画だけを撮影すると、カクカクした不自然な動きになります。動画は、動きを滑
らかに見せるために、原画と原画の中間の動き、ポーズを足していく中割りと呼
ばれる作業です。まず、アニメーターは動画の仕事から始めます。たくさんの優れ
た原画を見て、割って、原画の描き方を吸収します。P.A.WORKSでは、動画の仕事
を始めてから2年以内に原画になることを目標しています。
 
 
○採用試験のこと
Q 提出作品に学校の課題で制作したものを提出してもいいですか?
A 構いません。ただしビデオ等映像作品は見ません。
   
Q 提出するスケッチブック等のサイズ指定はありますか?
A 一次選考時に提出する作品に関してはありません。作品は宅配便で返却します
  ので、梱包しやすい大きさにしてください。卒業制作等のビデオは見ません。二次
  選考「模写課題」のスケッチブックの大きさは指定いたします。
   
Q 何人くらいの応募がありますか?
A 年々増えています。2010年の応募数は180名程でした。
   
Q 絵を描くスピードを提出課題からどうやって判断するのですか?
A 線の勢いは見れば分かります。物量を描くスピードは二次選考の模写で、同一条件の
  決められた期間内にどれくらいの物量を正確に模写できるかをみます。
   
Q 試験内容
A 一次選考・・・履歴書
        提出作品(描きためたスケッチブック・クロッキー帳等:返却致します)
二次選考・・・一次選考合格者対象。面接・模写課題・実技試験
        一次選考合格者には書類で通知します。
        携行品・・・・・摸写課題(課題内容は書類で通知致します)
Q 試験は富山本社でしか行わないのか
A どんな場所で働くかを是非見ておいていただきたいので、アニメーター
の採用試験は本社で行います。
Q 摸写課題とは
A まず、摸写の対象にするコミック等を指定します。通常系統の違う2作品です。
面接指定日に摸写したスケッチブックを持参していただきます。
チェックするポイントは、摸写力、物量をこなす馬力、集中の持続力です。
 
Q 提出作品(描きためたクロッキー帳等)では、どんなところをみるのか
A 重視しているのは、学校の課題などで作成された完成した作品よりも、
日ごろからスケッチやクロッキー等どれだけ絵を描いているか、どんな
に絵を描くことが好きかということです。質だけではなく物量を見ます。
Q 面接はどんなものか
A 社会人としての常識と、アニメーションにどれくらい興味を持っているかです。
Q 結果の通知はいつ
A 書類・提出作品・面接・摸写課題で総合的に判断します。二次選考後
10日間以内には通知が届くようにします。
Q アニメーションの専門学校に行っていなくても大丈夫か
A 実技試験では専門的なところは問いません。
2ヶ月の研修課題をしっかり乗り切れば、動画として対応できるように
なります。
Q 応募の年齢制限はあるか
A 25歳までです。
○3ヶ月の研修期間のこと
 
Q 研修期間にやることは
A 実際使用した素材を使って動画の練習をします。2ヶ月後には即、動画マン
として生活していけるだけの質とスピードを身につけます。
Q 動画のクリンナップのスピードはどれくらいのものなのか
A 例えば研修初日の課題は1日30枚の原画トレスです。
○本社の生活環境のこと
 
Q 周辺はどんな環境か
A 田舎です。観光地です。北陸の小京都と呼ばれています。
高岡駅から単線で一時間、終点の城端(じょうはな)駅は100年前に建てられ
たものです。
夏場は蛙が騒がしいです。冬場は長靴が必需品です。
スキー場まで10キロです。最寄のシネコンまで車で1時間弱かかります。
Q 気候はどうか
A 冬は雪国なので、降るときには50cmくらい積もります。道路は除雪されます
けどね。夏は東京と同じくらい暑く、名古屋や大阪市内よりは過ごしやすいです。
Q 冬に雪が降っても交通機関は大丈夫か
A 最寄はJR城端線(高岡市〜城端)ですが、ディーゼル(いわゆる汽車!)なので雪に強いんです。最終は必ず動く。(城端線通勤者回答)
Q スーパーマーケットはあるか
A スーパー、24時間コンビニまで寮から徒歩15秒くらいです。
Q 寮は会社からどれくらいの距離か
A 徒歩15分。
 
○動画の仕事を始めてからのこと
 
Q 生活していけるのか
A 生活していけなければアニメーターはいません。
採用基準で最も重視しているのは、まず動画マンとして生活していける
だけの力量があるかです。以下は動画マンが回答したものです。
・研修期間は仕送りをしてもらった。
・生活費に必要最低限の額はとにかく枚数をこなす。
・城端は生活費がかからないので、できないことはない。
Q 1日にできる枚数は
A 目標20枚。実際は15、6枚 受けた内容による。(動画マン回答)
(攻殻機動隊と鋼の錬金術師を、主な動画の仕事とした場合)
動画マンになってからの最初の目標は、ひと月に500枚描くことです。
Q 勉強するのに、スケッチとアニメ絵のどちらを練習したほうがいいのか
A どっちも大切。人体のつくりを知っていないと動画も描けない(動画マン回答)
Q 腱鞘炎にならないか。 アニメーターの職業病は
A 今まで10年以上見てきました。腱鞘炎の人を3人知っています。
割合にすれば1%くらいだとしても、アニメーターの職業病でしょうね。
それから、ずっと座って作業をしていますから、腰を痛める人もいます。
姿勢が悪くならないよう、ライトテーブルに何段階か角度がつけられる
P.A.WORKSオリジナル作画机を作ってみました。
運動不足になりがちです。月に2回体育館を借りてスポーツをしています。(自由参加)
○会社のこと
Q 原画や動画の担当割り振りはどうやってきめるのですか?
A 動画は短いスパンでスケジュールが決められているので、その人の力量を考慮して
  スケジュールに間に合うように割り振ることが多いです。社内の原画マンは個々に
  技術目標、収入目標があるので希望パートを聞いています。
   
Q P.A.WORKSで原画になるための条件を教えてください。
A @ 月に500枚の動画を3ヶ月連続で描く。A研修期間も含めて1年間は動画をやる。
  その期間に1カットでも多くの原画を見て、動画に配慮した原画がどんなものか分か
  るようになる。B月に1つ出される原画課題を提出する。@、A、Bを総合した結果
  で作画チーフが判断します。
   
Q 将来アニメーターから他のセクション、3Dや撮影に移る道はありますか?
A あります。将来アニメーションで何を表現したいかは、仕事をやっていくうちに見え
  てくることもあると思います。が、P.A.WORKSでは、アニメーターの経験が充分に活
  かせるくらいのレベルまでになってからです。その後に資質を見ます。例えば、将来は
  演出志望のアニメーターもいます。
   
Q 寮の光熱費は1カ月単位で支払うのですか?
A はい。水道料金とインターネット使用料は共益に含まれます。電気、ガス代は部屋
  ごとの支払いです。
   
Q 作画の男女の比率は
A 現在作画の男女比は4:6です。(2009年4月)
Q 鉛筆などの文具は会社支給か
A いいえ。購入してもらうことにしています。会社でまとめて購入したものを、
使用する分だけ作画部の貯金箱に払って購入します。
貯金箱がいっぱいになったら作画部で相談して、DVDや書籍を購入することにしています。
Q 今後制作する作品の予定は? 
A 作品を選ぶ選択基準はいくつかあります。
@取引先の信用・作品内容・制作予算
AP.A.WORKSの制作ラインの状況
Bその作品を作りたいと思うクリエーターがどれくらいいるか
C社内のアニメーター育成に適しているか
D私が作りたいか
それよりも、自社発信の作品を安定したクオリティーで制作できることが第一の目標です。今はその土台となる現場造りをしているところです。
Q なぜオールマイティーの職人原画マンの育成をめざすのか
A 1つは演出の要求に応えるため。もう一つはアニメーターの選手寿命を長く
するためです。原画マンの選手寿命はプロ野球選手くらいだと話しています。
現在40歳を過ぎてもバリバリ第一線で活躍しているアニメーターは、若い頃
に、なんでも描きこなしてきたスピードも力量もあるアニメーターです。描くもの
が偏ったり、物量がこなせないと、受ける作品の選択肢を減らすことになります。
これでは、アニメーターとしての寿命を縮めてしまいます。
Q P.A.WORKSで映画は作れるか
A 映画のクオリティーで作ることが現実離れしているとは思っていません。
アニメーションの映画には一長一短があります。緻密な劇場映画の映像を
作るにはどうしても時間がかかります。経験が浅いアニメーターは、結果
がすぐ返ってくるシリーズでどんどん経験を積んだほうが良いと思います。
遊び心がある。その時期、2年以上費やすような大作に参加することに
私は賛成しません。自分の力量で、それだけの時間をかけないと表現できな
い作画のテーマが見つけられるくらいになったら、存分に参加して腕だめしを
してください。これも20代で経験して欲しいとおもいます。
Q 原画になった場合の雇用形態は
A ひと月に安定して40カットくらいの原画ができるようになったら、正社員としての
雇用を考えています。固定給と各種保険がつきます。原画の仕事を始めたばかり
のころは、物量もこなせないので、動画と平行して出来高で依頼します。テレビ
シリーズの原画単価は1カット3,500円〜4,000円くらでしょう。原画になって1年で
1ヶ月に50カットを目標にしています。才能の職種ですから動画以上に個人差はあります。
 
Q デジタル撮影部がすぐ近くにあるが、作画で使用することはあるのか
A 原画のラインテスト(モーションチェック)として使用しています。(コアレタス使用)
Q 動画の雇用の条件、手当ては、業界一般に比べて恵まれているようですが
A こう言うのもなんなんですが、この規模の会社にしては頑張っています。
P.A.WORKSが必要としているのは原画マンです。誤解を招くかもしれませんが、
動画は原画育成のための先行投資としてしか考えていません。動画はスピー
ド、物量、単価の面から業界全体が海外への依存度を高めています。これを食い
止めることは出来ません。日本のアニメーションの生き残る道は、多様な原画の
表現の継承にしか無いと考えています。条件面で頑張っているのは、この規模の
会社が、地方で作画を育成することの大きな可能性を信じているからです。
○アニメーション業界のこと
Q アニメーターがいくつかの作品を並行して作業することはありますか?
A あります。ただ、原画は極力作品を1本に絞ってカット数をやることが、達成感と
  参加意識の向上に結びつくと考えているので、制作も発注をそのようにコントロー
  ルしています。
   
Q 動画のプロはいますか?
A アニメーション業界にはたくさんいます。P.A.WORKSでは「プロの動画マンは求め
  ていません」と言っています。アニメーション業界では動画の9割が海外に発注され
  ている現状があります。アニメーターはその中で生き残らなくてはなりません。その
  ために2年以内に原画になってほしいと思っています。もう1つ、作品にもよります
  が、一人前といわれる人で月500枚、多くて800枚くらいです。出来高の場合、動画
  マンは月収200,000以上は無茶苦茶厳しいということです。原画マンになってそれ以
  上の収入を目指してほしいと思っています。
  または、動画チェッカーという職種があります。アニメーションの作画の質を支える
  セクションで、枚数出来高ではなく、通常作品単位または固定給です。
   
Q テレビシリーズの原画と動画のスケジュールはどれくらい?
A 平均的なもので原画期間は作画打ち合わせから1ヶ月です。動画は原画が全て終了
  してからではなく、上がった原画から演出、作画監督を経て動画にしていきます。
  動画の最終スケジュールは原画の最終UPから動画UPまでは1週間から10日くらい
  ですね。
   
Q 原画マンは業界に何人いるのか
A 2000人だと体感しています。職人と呼べるのは500人かな。劇場大作に対応
できるのは100人いません。
Q 食べられないという理由以外に、すぐ辞める人の傾向は
A 「自分の時間」が欲しい人です。絵を描いているのが自分の時間だと、意識的
にではなく、あたりまえのように思えないと続きません。好きじゃないと続かな
いということです。
Q 東京での作画育成の難しさってどういうところ
A アニメーターにとってではありません。企業にとってです。
原画マンが職人として通用する前に、早い時期にフリーになる傾向があります。
企業からすれば、野球の2軍で投資して育成してきた選手が、1軍登録した途端
にフリーエージェント宣言されているような感覚です。彼らの気持ちを理解でき
ないわけではありません。、描きたい絵があるのはアニメーターにとってあたり
まえ。所属するプロダクションの作品傾向はだいたい決まっていて、ここに
所属していたら描きたい絵が描けないと考えるか、いっしょに仕事をしてみたい
作画監督や、演出が他社にいる、などの理由があるでしょう。野球選手の年俸より
ゼロが一つ二つ少ないんだから好きなことやるよ。その気持ちは否定しません。

そんな状態が続いているうちに、企業がプロパースタッフの育成に力を入れなく

なってきました。これが育成の難しさの理由です。
 良い作品を継続して作るには、安定した現場環境、その作品に大勢が「集中して」
参加している「現場熱」が必要です。P.A.WORKSでは1本の作品の7割をプロパーの
原画マンが占めることを将来の理想としています。クリエーターにとっても参加したい
現場環境であり続けること、それを模索しているところです。わかっているのは、企業
が現場を用意するのではなく、所属するクリエーターのポテンシャルを高めれば、
その現場はクリエーター自身で造りあげてしまうということです。
Q フリーの原画マンには簡単になれるものか
A あまり賛成できませんが、これだけ作品数が多いので、原画マンにとっては売り
手市場です。それほど上手くなくても仕事は貰えます。ただ、伸び盛りに自宅で
作業をするのは勧めません。皆さんがフリーになっても、ぜひスタジオに入って、
上手い原画マンの仕事振りや、仕事のペース配分を真似してください。
東京は家賃が高いので、フリーの原画マン誰にでも作画机を用意できるわけで
はありません。せめて、あなたになら机を用意します、といわれるくらいになって
からフリーになることを考えてください。
Q アニメーターは何でも描けた方がいいんですか
A もちろん。なんでも描けるアニメーターの方が、演出の要求に広く応えられます。
選手寿命も長いです。演出の要求を満たしつつ、2次元で、なにを工夫して、自
分の表現にするかが優秀なアニメーターのモチベーションだとおもいます。