2004.11.24  
   
 
 
  Q&A
   
 

No.13「虚無僧なのかよお前は!」

「自分の観たい物を作るんだ」=「息をする」or「糞をする」
神山:これは演出テクニックの話でもあるんだけど、『観客をどんな目にあわせたいか?』これ、当たり前のことなんですよ。観客を泣かせたいんだと決めたら、その脚本が、絵コンテが、それが泣くように出来ていなかったらそれはゼニ貰えないんです。これもずっと言い続けてきた。でも妥協しちゃうんだよね。「いやいやいやいや、泣かすほどではないんですが、笑わすほどではないんです」ってそれは何処なんだよ、落としどころはさあ! そんな物じゃないんだ。鍋作るんだったら、最低でも水は漏れねぇとか、車だったら最低10万キロは走れよ、とか、当たり前なんです、それ。でも、工業製品作ってるわけじゃないから、そんな風に括れないのは当然なんだけど、言うか言わないかは別として、クリエーターとして最低の到達目標は持って欲しい。しかも、「自分の観たい物を作るんだ」って云うのは、人間が「息をする」「糞をする」と同義語、当たり前。むしろ、俺の観たくない物すら作ってヒットさせている人もいるんだよ。今までは金は儲からないし、名誉も無いから俺の好きなことをやるんだって云うのが一応許されていたし、モチベーションになっていた時代だと思うけど、残念だけど、それは終わりました。チャンスを貰った代わりにその時代は終わったんだ、そろそろみんな意識を変えようよ、って云う風に俺は思うよ。
堀川:意識を変えて―その後もあまりお金もありそうも無いし・・・
神山:いや! 違いますよ。じゃあ、これでもいいの。「この作品に携わった人は金持ちになれる」って云うのもモチベーションなんですよ。でね、特にこういう商売をやる人は、すごくそれに対して「汚いこと」って云う意識が強いんですよ。やはりI.Gでも。「当たっちゃだめだけど、良い作品は作んなきゃいけない」みたいなね(笑)。虚無僧なのかよお前は!って云うかさ、どんな修行僧なんだよ! そう云うところが何処かあるでしょう? メジャーになっちゃった作品はもう高尚ではない、とかね。そう云うことじゃないよ。

No.14「パリーグがそうであるように」に続く


 

 
       
       
           
           
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