2005.01.31  
   
 
 
  Q&A
   
 

No.41「『アニメ業界をダメにした3人の戦犯』に俺の名前が載る」

輸出産業なんかになっていかない
神山:年の初めに大会社の社長は、今年はこうするんだってビジョンを具体的に提示するじゃない。アニメ業界だけだよ、そう云うのが無いのは。今年こう云う作品を何本作って、どのくらいの売上を目指しますので、これに参加する皆さんには頑張って頂きたいと。で、年末にはこれくらいの寸志を用意したいと思っていると、これ重要なことだよ。俺、攻殻を始める時に、みんなにボーナス出る作品にするって言ったもん。ヒットさせて福祉会館を買い取って(I.Gの)1st、2st、3stが全部ワンフロア―に入るスタジオを作るって言った(笑)。買い取れませんでしたから戦犯ですけどね。だけど、俺は未だにそう思っているよ。結果的には攻殻だけではダメだったかもしれないけど、今後最終的にはそうなると言っていますからね。寸志は、俺はそれを実行したよ。これは素晴らしいよ。だから言うべきなんだよ、絶対に。アニメ業界だけだって、年の初めに目標が提示されなくて、目標に届こうが届くまいが何も報告が無いって云うかさぁ、それが今後主要輸出産業になるとか言われている仕事なんだよ。そんなの嘘だよ?輸出産業なんかになっていかないよ。確かにね、それだけじゃないんだけど、俺はそっちに意識を改革して行きたい。「金は儲かるようになったけど、日本のアニメーションはだめになった」とか何年後かに言われてさ、アニメ業界をダメにした3人って云うので戦犯に俺の名前が載ったとしてもね・・・。それもいいんじゃない。

ヤベー、音楽じゃねぇや
神山:日本の音楽業界はアニメ業界を脅威に思っていると思うよ。何故かって云うと、日本の音楽はアジアには売れてもアメリカやヨーロッパには売れないでしょ。でもアニメはアメリカやヨーロッパでも売れてるんです。脚本やってくれた佐藤大ちゃんがね、彼はアニメが好きだったんだけど、日本でアニメやっているとチョーカッコ悪くて女の子にモテないから、「俺、音楽やろう」って言って20代前半でドイツに行ったんですよ。そしたら「オマエの国にはアキラや攻殻機動隊ってのがあって、最高にクールな国だな」と。「オマエはそい云うアーティスト達と友達なのか?」って言われた時に、「ヤベー、音楽じゃねぇや」(笑)って思ったくらい海外では評価してくれているらしい。
 エイベックスのような、流行の最先端で若者に格好いいといわれる文化を送り出している会社が、率先してアニメに出資するなんて80年代では考えられなかったですよ。当時俺も「君、何やってるの?」「アニメです」「ダッセー」って言われていた頃を考えれば、もう本当に夢のようだよ。「アニメの主題歌がオリコンで1位取ってる。うーん、アニメだ」ってね。それだけ一応は海外で勝負できるメディアなんだって思えるようにはなった。だから僕らはもっと足腰を強くしておかないと、現場が裕福になる前に新規参入組にアッと云う間に席巻されちゃうよとも思う。ボヤボヤしてたら。

No.42「ちーせぇーよ!!」に続く

 
       
       
           
           
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