作画のとび箱  
 
 

 

 

No.13 早く原画になれ

吉原:早く原画になるためには最短動画500枚3ヶ月続ければなれるわけだよ。ウチのシステムで言ったら。だったらやるしかない。500枚3ヶ月続けたら原画に挑戦できるチャンスがあってもいいかなと思っているのは、それが大変だからなんだけどね。まずそこをクリアしてほしいってことだけなんだけど。だいたいね、1回目の1ヶ月500枚をクリアすると、2ヶ月目は相当なプレッシャーだよ。だって、1回目の500枚を無駄にする可能性だってあるわけだ。まぁ、無駄じゃないんだけど。更に、それを3ヶ月続けるって云うのは相当なことだよ。
 俺は動画マンでいるうちはアニメーターになった気がしなかったからね、動画マンと呼ばれていたくないって云うのがあったからさ、頭の中は原画になることしかなかった。原画をやっている自分しか想像できなかったから、動画をやってるのがイヤでイヤでしょうがなくて、早く原画になりたかった。俺が在籍していた会社の場合は原画になるために決められたものがあったわけじゃないから、早く原画になるために社長の一番目にとまることを考えた。まず社長より朝早く来る。社長が帰る前には絶対帰らない。社長と口をきたことはなかったけど、経理を通して一番動画枚数をやっていることをアピールした。それはすごく原画がやりたかったからね。原画がやりたくてアニメーターになったから。
 動画も面白い仕事だと思う、フィニッシュワークが。動画でしか味わえないパッケージ感みたいなものもあった。俺、意外に几帳面だから、すごくカチッとした上りで、中割も狂いが無いし、綺麗な線でまとまっているし、紙の両サイドも汚れていない、動画ナンバーの位置もキッチリ揃えてある、この商品をどうぞ、みたいな動画も嫌いじゃなかった。でも実際は原画になるために逆だったな。そんなことよりも枚数をやることに必死だった。最短で原画になれる方法をやれればいいんじゃないですかね。自分のためになれよ、最短で。疲れちゃわないうちに。


No.14 「机の上では学べないこと」に続く






 
 
           
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