2005.04.24  
   
 
 
 
   
 

No.20 「ハッキリとした答え」

堀川:モノ作りの現場ってピリピリした環境の中でワクワクするものだと思うし、説教ばかりじゃダメだし、それには言われてシュンとしちゃうんじゃなくて、自分の課題を見つけて自分から掴みに行くことだと思うんですよ。現状は先輩がいつもスピードについて説教をしていて、それが当たり前のようになっているので、ちょっとアプローチを変えてみようと思うんです。
井上:数字が上がらないことを恥ずかしく思うことはいいよね。それが平気になってしまってはまずいから。でも、必要以上に追い詰められてもね、自分でも焦りは感じているだろうから。
堀川:焦りは感じているけれど、どうすればいいのかがわからない。答えの、あるいは方法の導き方がわからないからだと思うんですよね。
井上:それはハッキリとした答えがあることではないかも知れないよ。
堀川:そうなんです。それで、その‘答えを導く’取り組みの話しの前に、僕は最近会社の事業説明を行政機関にするときに、アニメーターの養成の必要性についてね、今まで日本のアニメーションのアニメーター養成の歴史は徒弟制度的なものだったけれども、P.A.WORKSは‘カリキュラム化’に取り組むと云う話をしているんですが
井上:・・・それはとても難しいことだと思うよ。
堀川:今のアニメーション業界のアニメーターの流動性が激しい現状では、養成は徒弟制度ですらなくて、少数の優秀な人間が‘自然発生’して伸びてくるのを待っていたのでは、アニメーション業界への人材需要に応えるだけのアニメーターの人数には全然追いつかないんですね。アニメーターを目指す人数が減ったと云うのもあるとは思いますよ
井上:減ったのかなぁ。ただアニメーターを募集する会社数が増えたから分散しただけで、全体としては減っていないんじゃないの? 制作会社の数は増えているよね? 作画プロダクションの数は増えているのかな?
堀川:制作会社は増えていますけど、小規模の作画会社やアパートを共同で借りているような作画集団は減ったような気がします。動画の9割を海外に依存している現状では自然淘汰されちゃう。比べる昔が70年代なのか、80年代なのかで違うでしょうけど。
井上:70年代と80年代はあまり変わらないんじゃない?
堀川:あ、そうなんですか?
井上:80年代の終わりと比較したら違うかもしれないけど。
堀川:それと、現代は徒弟制度すらない、神山さんがインタビューで「親方がいなくなった」と。
井上:減ったかもね。ただ、昔ね、俺等が描き始めたころのことを持ち出すと、そんなに作画の技術的な何かを教わったなんてことはなかったし、親方に就いて学ぶ、徒弟制度的なものがはっきりあったわけでもないよ。


                No.21 「たぶん大したものはなかった」に続く


 
       
           
           
Copyright (C) 2004 PA works Corporation. All Rights Reserved