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      2005.07.13  
   
 
 
 
   
 

No.13「フリーの、たぶん、本質」

石川:自分を中心としてじゃないと生きられないって云うのが、フリーの、たぶん、本質だと思うんだよ。誰だってそうだと思う。組織のことなんて考えてね、フリーでやっていけるかって言ったらそんなこと無いわけじゃない、関係的に。経営者はそう云うことをちゃんと考えて、相手のことを思うことって鉄則だよ。相手はどう云う立場で、どう云う気持ちでやっているかって見ていればさ。それに対してこちらはどういうスタンスで接するかをいつも考えている。自ずと答えは出てくると思うけどね。そうすると、力のあるフリーのスタッフでもI.Gでは仕事をしなくなる場合も出てくるよ。それは仕方が無いけど、それでいいと思うんだよ。弱いところはそれでも力のあるスタッフを追いかけちゃうんだよね。そうすると制作のバランスが崩れちゃう。制作が潰れていくこともある。
堀川:新人制作を育てるのは先輩じゃなくてクリエーターなんだと思ってて、それは僕には制作の先輩がいなくて、育ててくれたのはクリエーターだったと云う経験からなんですが。特に「無責任艦長タイラー」の半年間下痢が止まらなかったあの精神修行にくらべれば、「エヴァンゲリオン」も「人狼」も金色の野で手を広げて歌っているようなもんでした(笑)。
石川:そうだよね、うん。
堀川:あのー、アニメーション業界って末端のセクションになればなるほど凄く辛抱強いんですよ。
石川:うんうん。
堀川:文句も言わない。言わないところには平気でしわ寄せがくる。管理できない制作は、だらしないスタッフを放置した、その責任を自分で取れずに、後のセクションにスケジュールの帳尻合わせを押し付ける。でも、そこにハッキリモノ言う厳しいスタッフがいれば、制作は目を向けるし耳を傾ける。やっと黙々とやっているスタッフがどんな気持ちでやっているのか気付くんです。そう云うスタッフと組むことで神経も張るし、シミュレーションも覚えると思うんです。だからP.A.WORKSも社内にいろんなセクションのスタッフがいることは現場としては僕の理想なんですけど、制作がチームとしてちゃんと力をつけるまでは、外のモノ言う、力のあるスタッフと付き合おうと思ったんです。全てのスタッフに目を向けるために。この経験が制作を続けて行く上で必ず糧になると自分の経験から思うんです。最初から社内に抱えると、どうしても緊張関係がゆるくなってしまう。
石川:その通りなんだよね。

No.14 「‘組織としての仕上’を育てる人」に続く

 


 
       
           
           
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