2005.07.27  
   
 
 
 
   
 

No.19 「マーチャンライターの台頭」

石川:I.Gがこのままずっと作品の請負にある程度徹するなら、今までのライン管理のシステムが一番安定していると思うよ。それは考えたんだよ、やっぱり。でもテレビシリーズを考えたときに、アニメーターだけじゃあもう出来ない時代が来たなと思ったの。今まではアニメーターが揃えられるかどうかでテレビシリーズを取ってた。だからやらなかったのもあるんじゃない。でも、テレビシリーズって実は違うんだよ。企画だったり、権利を持てるかどうか、マーチャンを持てるかどうか。テレビシリーズをやるメリットって。
堀川:アニメーションビジネスって言ったら昔からそうじゃないですか(笑)
石川:今は違うよ、違う違う。これ、すごい差だと思うよ。この権利を取れる取れないって云うのはすごい差があって、その取れる取れないのボーダーラインは、そこに脚本を書ける人間がいるかどうかなんだよ、今。話を作れるかどうかなんだ。例えば、原作者がそのライターの脚本をすごく気に入ってくれたとするよ。それで、次にまた同じ原作者のオリジナルをやりたいときには、そのライターで企画書を出すんだよ、完璧なやつを。そうすると何が起こるかって言うと、制作会社に分配される印税のパーセンテージが変わるんだよ。「これくらい渡してもいい」って。わかる?
堀川:なんと、・・・そう云う意味ですか。
石川:そうするとみんなが潤うようになるよ。これは人だよ。そう云うライターがI.Gに育つかどうかだね。制作の管理が強すぎるところでは、こう云う人間は出てこないんだろうね。
契約1つとってもそうだけどさ、I.Gの場合名前が出るのは、ブランドと言われるようになったのは、契約の段階で名前を出してもいいような契約をしているんだよ。
堀川:それは交渉力と云うことですか?
石川:交渉力と、交渉力が必要なところまで持っていけるような人材が段々配置できてきたってことだよね。メディアの交渉畑を歩いてきた人間とか、一流企業の戦略に携わってきた人間が入ってきた。いろんなところから来ているからさ。そう云う人材は、今までのアニメーションの制作会社にはあまり必要じゃなかった人材じゃない? 制作会社が脚本家を抱えているところがアニメーション業界にどれくらいあるかって言ったら、今、無いんじゃない? I.Gの脚本家集団は素人集団で、監督する方は大変だって(そこにいる)川崎逸朗は言うかもしれないけどさ。これ、昔、原画も言われたんだよ。


No.20 「あまりにも失礼な原画」に続く

 


 
       
           
           
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