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  No.01 「3Dの二つの分岐」

堀川:P.A.WORKSも今は作画育成に力を入れていますがデジタルセクションを作ることは考えているんですよ。今回一番聞きたかったのは、3DのセクションをP.A内に作るときに、方向性をどう考えればいいのかなぁって云うのが一つあります。僕がセルの時代の人間なので良く解っていない。以前撮影部を置いたことがあったのですが、箱とオペレーターを用意しても会社の方針をはっきりしておかないと何も進まないことが分かったので。
遠藤:ええ。
堀川:まずそのセクションを牽引する者、トップになる人間を決めるのが非常に大切で、どんな目標でどちらの方向にセクションを導いていくか、あとは僕が何を求めるかって云うものをはっきりしておきたい。そのために、今後アニメーション業界で3Dはどちらの方向に行くのかと云うことをいろいろ聞いてみたかったんです。
遠藤:はい。
堀川:まず感想として、10年くらい前から3Dがどんどんアニメーションに取り入れられたと思うんですけれども、その頃はね、僕の記憶では、手描きアニメーターと3Dスタッフとの関係が上手く行っていなかったと云うか、2Dのアニメートを3Dで表現できるものかと云う見下しているような感情があったような気はするんです。それは2Dの領域を侵食されると云う危機感から来るものでは無くね。
遠藤:ありましたね。
堀川:この10年間で演出の信頼を勝ち取ってきましたよね? 結果を出すことでどんどん3Dの領域を広げてきたと云う印象があるんですけれども、この10年間はどうですか?
遠藤:そうですね、僕が7年前にProduction I.Gに入ったときにはまだ『人狼』の最後と『金田一少年の事件簿』(ゲーム)と『ポポロクロイス物語U』(ゲーム)を一生懸命やっているころでした。この会社に入った理由もはっきりしていて、あの当時は3Dがゲーム業界を一世風靡していた時代で、アーケードゲームも相当イケてた時代です。当時3Dには二つの分岐があるだろうと思いました。2Dとの融合を図るI.Gか、3D独自の方向に行くスクエアーか、このどちらかが将来的に行くだろうって云うのが僕の予想だったんですよ。それで、I.Gとスクエアーを実は両方受けたんです。ところが、面接が同じ日だったんですね(笑)。
堀川:はっはっはっはっは。
遠藤:スクエアーは当時ホノルルの話でかなり盛り上がっていた。『ファイナルファンタジー』(映画)のころです。僕はアニメに詳しい訳でもなくて、アニメが好きでもなんでもなかったんですけれども、あのときI.Gを選択したのは、3Dのもう一つの可能性、2Dとの合成って云うのが自分の中であったんですよ。それがI.Gならやれると、最初はプログラマーで僕は入ったんですけど木船さん(*1)にカットを渡されて。『なんちゃってバンパイヤン』(パイロットフィルム)をやっていてた、あのころから3Dはこっちの方面に行けるだろうって云うのはありましたね。それから『女神候補生』って云うロボットものをやり始めて、あの当時はやっぱり作画のかたにボロクソ言われて(笑)。3Dじゃこれしかできねぇのか、みたいに。
堀川:そうでしたよね。

   
   
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