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  No.24 「俺はもちろんそれは出来る」

堀川:攻殻S.A.Cの1話を見たときに、安定感がやっぱり全然違うと感じたんです。それって作監の基礎体力の部分、経験値が全然ちがうなと思ったんです。今回神山監督がずっと言い続けているのは、TV攻殻はみんなあれほど頑張ったのに、難しいキャラクターデザインであるが故に、視聴者は話数によってキャラクターにばらつきが出ていると見ていると。その評価は非常に残念だけれども、真摯に受け止めなければならない部分です。だから、今回のSSSに関しては、視聴者から見ても全編通して後藤さんの絵であったという印象を残したい、と云う話を7月からずっとしているんです。制作ができることは、必ず後藤さんにカットを安定供給するって云うことしかない。今僕が出している数値シミュレーションでは、ピーク時の総作監が3月に週100〜120カットになる。1日20カットですね。コンスタントに動いても、C、Dパートが重なるとそう云うデータになるんです。それを最終的に後藤さんが全部入れ切れるようにしたいんです。今回は、後藤さんの絵の抜群の安定感を買われての総作監システムと人選です。そう云うつもりで今回攻殻の総作監をやるにあたって、こう云うことに取り組みたい、または他の攻殻スタッフを挑発してみたい(笑い)、と云うようなことはありますか?
後藤:うん、あのね、いや、どうやったら挑発できるのか分からない(笑)。強いて言えば俺と同じ顔、キャラで描いてきてくれくらい(笑)。あと、制作は、今ちょっと手薄だからカットをくれ(笑)
堀川:・・・そうですね。
後藤:とにかく今回は、関口さんも上手いし、中村さん(*1)も上手いし、原画マンの中には上手い人もいっぱいいるし、基本的には助けてもらってるって感じているのね。ああ云う人たちがいなければ俺は崩壊している。ああ云う人たちがいて、自分もいるから、これくらいの完成度になる。それは今までの話数もそうだったと思うんだよね。古川さん(*2)がレイアウトを見た話数と見ない話数では全然画面の完成度が違うと思う。ここが得意だからそれを生かそうって云う、何が得意かは人それぞれ。だから、(決起集会で)自分は自分のいいところを活かしてやるって言ったのはそう云うところだよ。俺の場合、ここだったら自信があるし、力も出せるかな、でも、ここをしっかりやらない限りはいい作品にならないと思うので一生懸命やる。みんなに助けてもらいながら。
もし神山さんが絵の安定感とか、キャラの統一とか、そう云うところで俺に求めているのであれば、俺はもちろんそれはできると思う。自分の力でその要望に応えられることをやろうと思う。フィルムが上がってから、アーッてなっちゃうかもしれないけど(笑)、自分もそこを要求されているって云うのはよく分かっているから、そこはきちっとやろうと思っている。出来る限り、スケジュールが許す限り頑張って入れていく。でも、やっぱり俺はこの人たちがいないと、全然崩壊しちゃうくらい弱いんだよ。

*1中村 悟 攻殻SSS作画監督
*2:古川尚哉 攻殻SSSレイアウト作監

   
   
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