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  No.06「くすぐる ・ 緊張感 ・ 見てもらいたい」

堀川:決起集会のときにもう1つ、「演出は現場の指揮官だと思う」、「いっしょに闘っているスタッフに信頼される指揮官でありたい」と云う話をされたけれども、現場の指揮官にとって上手くスタッフを巻き込んでいく、導いていくって云うのは非常に大事なことだと思うんですよね。
河野:そうですねぇ。
堀川:演出が「待ち」の姿勢ではまずそれはできないと思いますよ。今のアニメーションのスタッフは、積極的に行動してアピールする人も少ないと思うんです。どんどん強引に巻き込んでいく必要がある。いくら作打ちで演出が能弁に語っても、暖簾に腕押しだったのかなと云う上がりものも見るので
河野:はい。
堀川:如何に乗せて、巻き込んで、作品をやる上での継続的な刺激、目標を与えられるかですね。
河野:そうですね。
堀川:そう云うことで何か考えていることはありますか?
河野:やっぱり意欲に燃えている人は応えてくれるんですけど、うーん、もうそれなりにベテランの域に入っている人の多くは難しいですね(笑)。
堀川:そう云うところで1つ、攻殻にTVシリーズの最初からずっと参加してきて、神山監督の指揮官として非常に優秀な部分を見てきたと思うんですけど、神山監督のスタッフに対する指揮官としての姿勢で、河野さんが自分なりに消化して取り入れていきたいなぁと思うところはどんなところですか?
河野:神山さんのスタッフの巻き込み方で1つ自分が見習いたいなと思っているところは、スタッフの・・・何て言うんですかね、スタッフの何かをくすぐるんですよね。例えば、普通だったらこれで行きましょうと言うところを、でも、その人が挑んでみたい何かを持っていたとしたら、そのへんをくすぐるような気がするんですよね。
堀川:9スタにいるスタッフは4年間TV攻殻を作ってきて、今回も攻殻SSSをやろう、次回作も神山監督とやろうと、その、監督の一番の牽引力、備えているもの、それは何なんでしょうかね?
河野:そうですね、神山さん自体すごく聡明で頭が切れる部分があって、それだけに下手なモノを出せないという緊張感が常にやっぱりあって、それで、一言で言ってしまえば、神山さんに満足してもらえるものを作ると云うこと自体が目標になると思うんですよ。
堀川:ふむ。
河野:ええ。今回はこれを満足してもらうために頑張ろうとか、そう云う人柄なんでしょうか、何でしょうかね。
堀川:それは演出と作画の関係でも非常に大事ですよね。この人に満足してもらうものを上げたいって云う、この人に自分の仕事を見てもらいたい、評価してもらいたいと思わせるものは何なんだろうかと。

   
   
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