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  No.10「2Dアニメーターの生きる道」

河野:去年『IGPX』でP.A.WORKSさん制作話数の演出をやらせていただいて、あの時感じたのは3Dアニメーターのモチベーションの高さなんですよ。今の堀川さんの言葉で言う打てば響く感じですね。3Dのモーションチェックで修正をお願いするときにでも、こう、乗り出して聞いてきますしね、その翌週のチェックでそれがグンと良くなって上がって来るので、この人たちと一緒に仕事をするのって楽しいなって思いましたね。それは作品を通して大体同じ3Dのスタッフと仕事をしていたって云うのもあって、本数を重ねるにつれてしっかりとした関係構築が出来ていたんだと思いますね。
堀川:他の演出もリテークに対して圧倒的に3Dの方がリターンが早い。演出の要望に応えてくれると言っていましたね。手描きの場合は消して一から描き直さなきゃいけない煩わしさがあると思うんですよね。
河野:そうですね。
堀川:その部分では2Dは物理的にかなわないでしょう。
河野:そうですね、手描きアニメはどう生き残っていくかって云うことですよね。9スタでもちょっとやっていた番組だと思うんですが、擬人化した飛行機のキャラクター『南の島の小さな飛行機 バーディー』のような子供向けの二頭身キャラアニメまで今は3D でやり始めていますからね、本当に2Dの手描きアニメーターの生き残っていく道はどこなんだろうって。自分がアニメーターを今もやっていたらちょっと危機感はありますね。
堀川:危機感はあるのかなぁ。
河野:この本数がある以上は、やりきれないくらい仕事は回ってきますよね。あんまり今日明日に食いっ逸れると云う危機感は無いんじゃないですかね。
堀川:現状の作品数では無いですよね。むしろ3Dで少しでも楽になるならそうして欲しいでしょう。
演出が今苦労しているのは、求められているクオリティーがどんどん上がっていることですよね。上がってくるものの質は追いつかないままに。
河野:ああ、そうですね。
堀川:今後ソフトの売れ行きが頭打ちで、作品数がぐっと減ったときに備えてどう変えていくかは、アニメーター個人個人の危機意識を待っていたのでは手遅れだと思うんですよ。これから原画になっていくような若い原画マンは技術と物量のことで手一杯で、とてもその先を考える精神的なゆとりがあるとは思えないですよ。僕らが答えを見つけないと。

   
   
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