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  No.13「画面作りの肝となるもの」

堀川:さて、攻殻スペシャルの話なんですが、決起集会のときにTVシリーズでは追い込めずにやりのこしたところを攻殻SSSではぶつけたいとの発言があったんだけど。
橘:ええ。
堀川:イメージを膨らませるとどんどん大変な処理になってしまうと言って、あの場でみんなの笑顔を引きつらせた。
橘:(笑)
堀川:もう一度自分の目標を再確認してみて、それは現状できているのかな? これからDパートだよね?
橘:たぶんDパートで爆発するんじゃないかな。
堀川:はははははは。
橘:Aパートでも実はまだどう云う処理にしようか悩んでいて、原画を演出で止めているカットもあるんですけど。Aパートは地味だけど大変な処理のカットがものすごく多いので、そう云うところでちょっと苦労はしていますけど色々面白いことは出来そうです。あと、美術設定には光源の指示が無かったので、実は決起集会の日に神山監督と美術監督の竹田(悠介)さんに話をして、そこでライティングボードを作ってもらうことにしたんですね。
堀川:うん。ライティングボードはどんな効果あるの?
橘:あれでレイアウトの段階で光源がはっきりするので、影付けがしやくすくなったって云うのと、画面のイメージを掴むことに関しては格段に違いますね。あれがあるおかげで最終的な絵をイメージしながら画面を作り込めるって云うのはかなり大きいと思います。
堀川:今振り返ってTVシリーズのときに追い込めなかった部分ってどう云うところ?
橘:画面のなじませ方とか、そうですね、やっぱりレイアウト段階で時間に追われて修正が追いつかなかった部分が大きいですね。そう云うところは3Dレイアウト出力のシステムでひとつ解消されているので、あとはチェック時にシーンの繋ぎとか、動きの合わせとかそう云うところをどこまで注意して持っていけるか。画面のなじませ方に関してはライティングボードが上がっているので、そこでイメージを掴んでさらに作り込めます。例えば1つのプランとして、画面のコントラストで緊張感を高める効果を狙うシーンでは、ライティングボードの打ち合わせでライトが無かったところにも光源を置いてもらって、光でカッと照らして緊張感を持たせると云うような仕込みが出来た。かなり早い段階で最終画面のイメージを掴んでプランニングし易かったという意味では、ライティングボードで画面作りの肝となるものを一個手に入れたわけじゃないですか、それが1つTVシリーズではできなかったことで手応えを感じているところです。

   
   
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