P.A.Press
2021.8.25

【P.A.オサカナ日誌】第8怪 かえってきた幽霊魚

どうも、夏は暑くて部屋で憂鬱ボこと園部です。

8月はもう終わりかけ、夏が過ぎ去っていきますね…。
それでも暑さはまだまだ続きます。
納涼がてらにここでひとつ、P-10にまつわる「オサカナ怪談」を話したいと思います。

P-10の地下には会議室が4部屋あって、それぞれ呼び名が付いています。
その中の「トンボ」という会議室には“幽霊が出る”と古代セイサクギョの間で噂になっていたそうです。

昔、トンボには畳が敷かれていたため、会議予定が入っていない空き時間があれば休憩室として、ここで仮眠を取ることもあったそうです。

しかし…、ここで仮眠を取ると高確率で“悪夢”にうなされるらしく…、

・20年前に完成されたはずの作品の絵コンテがまだ終わらない…
・自社作品の放映をTVで見ていたら、色指定指示が残ったデータが放送されていた…

など、飛び起きてしまうほどの悪夢を見ることが昔は頻繁にあったそうです。
〈怪談投稿者 シャッチョウクジラ(匿名)〉

ですが最近だと目撃情報は特に無く、もしかしたらその幽霊はとっくに成仏したのか、もしくは誰かに憑りついて引っ越したのか。
ともかく、現在のP-10に幽霊はいないみたいです。
もし会えたその時は一緒にお茶でもしたいと思っていたのですが、残念です…。

ところで、オサカナの世界にも幽霊っているのでしょうか?

例えば、「タチウオ(セッテイセイサクギョではなく“太刀魚”の方)」は別名“幽霊魚(ゆうれいうお)”とも呼ばれているみたいです。
由来としては、魚群探知機に映っていたタチウオの群れが突如スッ…と消えてしまうことがあったり、神出鬼没でいろいろと謎の多いオサカナだから、とのことです。

他にも「ギンザメ」や「キタユウレイクラゲ」など、幽霊みたいで不思議な生き物が海では暮らしていますが、このタチウオの逸話はよりオカルトじみていて素敵ですね…!

それにしても、幽霊魚か…。
イメージとしては、命を落としてしまったオサカナはひっくり返ってプカプカしている姿が思い浮かびます。
もしオサカナに幽霊がいるとしたら、その姿はひっくり返っていたりするのかな?

まさかこの想像が、現実として恐怖をもたらしてくるなんて…。
この時の私には知る由もありませんでした。

私がトンボで休憩を取っていた時のこと。
ご飯を食べ終わり、うつらうつら微睡んでいると、扉のすぐ向こうから物音が聞こえてきました。

ガタ…、ガタ…、ゴロン…。

まさか私も悪夢を見ている最中なのかな?と思いましたが、どうやらこの物音は現実にトンボの外から響いてきているようです。

ガタ…、ガタ…、ゴロン…。

セイサクギョが何かしらの作業をしている音でも無いみたいですが…。

ガタ…、ガタ…、ゴロン…。

この、何か重いものが転がるような音はなんでしょう?

トンボの幽霊の話を思い出し、冷や汗が流れます。

ガタ…、ガタ…、ゴロン…。

まさか…、トンボの幽霊が帰ってきたのでしょうか?

お茶は何を淹れて、お茶請けは何にしよう?
はやる気持ちを抑えながら扉を開けると…。


そこには、会社で逆立ちの練習をするという、世にも恐ろしい「シ凹ムラ」の姿がありました。

タチウオはその名のごとく頭を水面側に向け “立って”泳ぐ面白いオサカナです。
逆に、頭を地面に向け “逆立ち”をして泳ぐ「ヘコアユ」というオサカナもいます。

パソコンの前に張り付きっぱなし、外出もしづらいこのご時世、適度な運動は大事です。
やっぱり、幽霊なんていないですね(笑)

「おわかりいただけただろうか…」


「画面上部、左足周辺にご注目いただきたい…」

「タップを握りしめたこの手は、
アニメへの想いが捨てきれず、トンボに帰ってきた霊の強い意思表示、
とでもいうのだろうか…」

『白い砂のアクアトープ』第7話、いかがだったでしょうか…?
風花が素潜りで目にした鮮やかなオサカナたちの中にカクレクマノミもいましたね。
実は、別の場面でもカクレクマノミが1匹ひっそりと隠れていたことはおわかりいただけましたでしょうか…?
ヒントは“空也の指先”です。
映り込んだ1匹のカクレクマノミは、私たちに生態か何かを伝えようとしている、とでもいうのだろうか…。

明日の8月26日からは第8話が放送です!ぜひご覧になってください!

つづく

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